(7月)



いつの間にかとても暑い夏に季節がうつろい、図書館までの道程も遠く感じられるようになり、少し足が遠のいて
いるこの頃です。雨が多い時期に読んでいた本が少しあります。いつも肩のはらない軽い本ばかりですが
とてもいい本に出会えました。 図書館の新刊本のコーナーに行くと時々面白そうな本や興味をひく読み物に
出会えます。暑気払いになりそうなものを読んだ中から何冊かとりあげてみました。




暑い夏ごろごろと所在なげに過ごすのなら、塩野七生さんの「人びとのかたち」
という本を手にとって見てはいかがでしょうか・・・
この本は

「映画鑑賞を読書と同列において
私を育ててくれた
今は亡き父と母に捧げる」


と書かれている通り、子供の頃からご両親が子供向きかどうかは全く関係なく、
自分達がいいと思った映画を強制的に観賞させる
というご家庭に育ったので、観ている映画の本数の多いこと・・・
私も映画は好きだったし、映画からどれだけ色々な影響を受けたかしれません。
彼女の本を読んで今一度ビディオで見直して見たい作品が沢山あります。
(平成7年に新潮社から発行された本なので、今は新潮文庫で出版されている)




和田誠さんの装丁になるいい歳 旅立ちの本の表紙と裏表紙です





著者 塩野七生
「人びとのかたち」

雑誌「フォーサイト」に連載していたエッセイをまとめたもの。
映画フアンなら文句なしにお勧めの一冊です。
テーマに沿ってとり上げた映画を軸に、映画に登場する人物、
それを演じた俳優・女優にあらゆる角度から塩野さんの
視点で評論が繰り広げられます。人間が大好きという彼女の
人に対する洞察力はするどく、とにかく面白いです。

著者 阿川佐和子
「いい歳 旅立ち」

これは阿川さんの小さい頃からの思い出を綴った
楽しい読み物。 本の表紙にもみられるように和田さんの
装丁の絵も本の内容を示すような小学生から現在までを
表裏に表現されています。
素顔の彼女に出会えるような本です。
著者 庄野潤三
「うさぎのミミリー」

これは庄野さんのご家庭の家族の交流の様子や身辺のことを
日記風に書いたエッセイです。
とても暖かな風景が広がります。
読み終わって一服の清涼剤のような・・・そんな一冊です。





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