いつのまにか蝉の声がつくつくぼうしになり、夜になると虫の音が聞こえるようになって秋の気配の深まりを
感じられるようになりました。あれほど学生達で賑わっていた図書館も普段の顔に戻り、図書館の中庭にある
「さん・サン・テラス」のパラソルの下で歓談する人達や読書する人の姿も見かけるようになりました。
9月に入って台風15号が関東地方に上陸するという予報どおり「鎌倉」に上陸、神奈川や東京方面に
暴風雨をもたらしました。幸いにも私の街ではたいしたことはなく過ぎ去ってくれました。
台風一過・・・9月11日の夜ニューヨークで世界貿易センタービルが同時多発テロにより、破壊されるという
痛ましい事件が起こりました。LIVEでニュースを見ていた人達のショックは大変なものだったと思います。
痛ましく恐ろしいテロが何の罪もない人々を巻き込んでの大惨事になったのです。憤りを覚えずにはいられません。
これから世界の情勢に目が離せなくなってきました。
本当に気の休まるニュースの少ない9月になりましたが、ちょっといいエッセイとこだわりのプラハの旅をされた
山本容子さんの本を見つけました。
これが、スケッチブックのあるページです。描きとめたスケッチに彼女の言葉が添えられていて
同じ時間帯を彼女と過ごしたような気持にさせてくれます。
著者 徳光彩子 「川面に映るドーム」 徳光彩子さんは日本随筆家協会会員で「月夜のできごと」で日本 随筆家協会賞を受けた方です。 広島で被爆し故郷のことを書くとどうしても思い出が汚されてしまう そうですが、避けて通ることの出来ないふるさとの思い出を被爆を 体験した彼女の手で綴られたことで乗り越えることができたのでは ないでしょうか。自然観、旅行、自分の身近なことをテーマに取り 上げかきとめたエッセイ集です。とても読み易いさらりとした文章 に物事をよく捉えていると思います。 |
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著者 山本容子 「プラハ旅日記」 銅版画家の山本蓉子さんが長年あたためてきた憧れの地プラハを カフカやカレル・チャペックの足跡をたどりながら、2000年の春 旅をし、その時持ち歩いた赤いページのスケッチブックをそのまま 本にしたものです。旅を共にしたノートブックには色々な痕跡が 残っているそんなあたたかみとか、ぬくもりのようなものが リアリティに伝わってくるような旅日記になっています。 所謂観光旅行とは一味ちがった山本蓉子さんのプラハの街の 楽しみ方、こだわりが伝わってきます。 |